cuemol2/Prot2ndryStrCueMol: Molecular Visualization Framework |
タンパク質の二次構造の割り当てCueMolのribbon renderer, cartoon rendererでは, タンパク質の二次構造に基づいて表示を行っていますが, このセクションではタンパク質の二次構造をどのようにして割り当てるかを説明しています. PDBファイル読み込み時の割り当てタンパク質の二次構造は,PDBファイル読み込み時に自動的に行うことができます. 自動割り当てPDBファイル読み込み時に表示されるFile open optionsダイアログの,PDB optionsタブにて PDB読み込み時のオプションを指定できますが, そのうち,Calculate protein secondary structureという項目がonになっていると, ファイル読み込み後に自動的にタンパク質の二次構造が座標から計算されます. 計算は,DSSPアルゴリズムで行われます. PDBファイル中の記述を読み込む一方で,Calculate protein secondary structureがoffになっていると, PDBファイル中のHELIX/SHEETレコードを読み込んで,それにしたがって二次構造を設定します. RCSBのサイトなどでダウンロードしてきたPDBファイルには,これらのレコードが含まれていますが, 独自に作成したPDBファイル等では含まれていない場合もあります.含まれていない場合は何も二次構造は割り当てられません. 手動で二次構造を割り当てるPDBファイル読み込み後に,手動で二次構造を割り当てることができます. メニューの,「Tools」→「Reassign secondary str...」を実行すると, 以下のようなProtein secondary str toolダイアログが表示されます. ラジオボタンでAssign by selectionを選ぶと,手動割り当てモードになります. その状態で
以上のような設定を行ったうえでOKボタンを押すと,二次構造が変更されます. 二次構造のタイプには以下に挙げるものが選択可能です.
ただし,現在実装されているrenderer(ribbon, cartoon)では,α,3-10,πヘリックスいずれも同様のrepresentationで表示されます.(そのため,わざわざ分けて指定してもあまり意味はないです.) たとえば上図のようにSelectionを"*",Typeを"Coil"にするとすべての二次構造情報がクリアされます. 自動割り当てが気に入らない場合は,以上の方法で強制的にβstrandやαhelixに変更してしまうことが可能です. 手動で二次構造割り当てを変更した分子は,シーンをqscファイルとして保存した場合,シーンに埋め込まれて保存されます. そのため,次回qscファイルを読み込んだ場合も,変更した二次構造割り当ては保持されたままになります. 注意点
自動割り当ての再実行以上のダイアログで,Recalc secondry strを選んでOKを押すと,二次構造の自動割り当てを再実行することが可能です. PDBファイル読み込み時と同じDSSPアルゴリズムで二次構造計算が行われます. 主鎖水素結合として認識するエネルギーの閾値を,Max hbond enerygで指定できますが,defaultの500から変更してもあまり変化はないです.あまりいじる意味はないでしょう. 割り当て変更などのundo/redo上記のProtein secondary str toolダイアログで行った二次構造割り当ての変更は,すべてundo/redoが可能です. 誤って割り当てたり,再計算してしまった場合はundoで元に戻しましょう. |