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エッジ線つきのレンダリング
CueMol 2.2以降では,POV-Rayを使用してエッジ線(輪郭線)つきのレンダリングを行うことが出来ます.
Rendererのstyleによる指定
Sceneパネルにおいて,rendererのstyleを指定することで,簡単にrendererのエッジ線表示をon/offすることが可能です.
Rendererのcontext menuの各項目の意味は以下の通りです.
- No edge line
- エッジ線なし.デフォルト.
- Edge line (normal)
- エッジ線あり,線の太さはふつう (0.06Å)
- Edge line (thick)
- エッジ線あり,線の太さは太め (0.15Å)
- Edge line (thin)
- エッジ線あり,線の太さは細め (0.03Å)
太さの単位はピクセルではなくÅになっていますので,
レンダリング時のイメージのサイズを大きくすると,それに応じて線も太くなるようになっています.
各設定での太さは下図のような感じになります.
- Normal (0.06Å)
- Thick (0.15Å)
- Thin (0.03Å)
設定を変更しても,Mol viewでの表示は変化しません.
エッジ線の設定はPOV-Ray renderingの出力にしか影響しないので注意してください.
POV-Rayによるレンダリング
以上のようにstyleを変更し,POV-Ray renderingをMenuの「Render」→「POV-Ray rendering」から行います.
この時,Edge linesチェックボックスをonにしてレンダリングを行うと,エッジ線の設定に応じて線が表示されます.
(一時的に線をすべて消したい場合はこれをoffにしてレンダリングを行います)
Rendererのpropertyによる指定
Styleによる設定よりもさらに細かい指定を行いたい場合は,Rendererのpropertyからエッジ線の設定を行います.
全てのrendererのproperty dialogのcommonタブに,Edge lines:という項目があります.
エッジ線のタイプ
Edge lines:横のdrop-down menuの各項目の意味は以下の通りです.
- None
- エッジ線なし.デフォルト.
- Edges
- エッジ線を表示
- Silhouette
- シルエット線を表示
各設定での線は下図のような感じになります.
- Edges (0.06Å)
- Silhouette (0.03Å)
シルエット線の場合は,輪郭の部分のみ線が表示されるようになります.
エッジ線の太さ
Å単位で指定します.値と見た目の感じの関係は,上図などを参考にして調節してみてください.
色
線の色を指定します.普通は黒にする場合が多いと思いますが,黒バックに白線など,任意の色が指定可能です.
エッジ線の精度
どの程度正しくエッジ線が抽出されて描画されるかは,rendererのポリゴン分割数(propertyのdetail値)に大きく依存しています.
以下の図は,線の太さ0.1Åで,左から順にballstick rendererのdetail値を2, 5, 10, 20と増加させた例です.
以上のように,detail値が大きいほど線がきれいに連続的に描画されます.また,detail値が小さいと,線がとぎれとぎれになる傾向がありますが,これは線が細いほど目立つようになります.なので,特に線を太くする場合はdetail値を大きくするように注意した方が良いでしょう.
特に,ballstickの場合のdetailのdefault値は5ですが,上の例からは,線の太さが0.1Åの場合,default値より増やして10以上にしたほうが良いのではないか?という事がわかります.